【閃光の創造者】「異能の10番」久保建英が体現する“世界基準のアタッカー像”とは?

【閃光の創造者】「異能の10番」久保建英が体現する“世界基準のアタッカー像”とは?

なぜ今、久保建英なのか?

FC東京からヨーロッパへ渡り、マジョルカ、ビジャレアル、そして現在のレアル・ソシエダで主力として活躍する久保建英(くぼ・たけふさ)。

幼少期にはFCバルセロナのラ・マシアで育ち、「日本のメッシ」として早くから脚光を浴びてきた彼ですが、ようやく本格的な“世界のトップレベル”に食い込んできた印象があります。

だが、久保建英を「ドリブラー」「テクニシャン」といった一言で括ってしまうのはあまりにも表層的すぎる。
この記事では、彼の“今”のプレースタイルの進化、そしてなぜスペインという技巧派の激戦区で生き残っているのか、その本質に迫ります。

久保建英という選手の「変わらぬ武器」と「進化」

久保の代名詞とも言えるのが、左足から繰り出されるキレのあるドリブル密集を打開する判断力
ただし、ここ2〜3年で特に評価されているのは、そのプレーの“効率化”と“引き出しの多さ”です。

以前は“ボールを持ちすぎる”印象が強かった久保ですが、今では必要な場面で必要なプレーを選べる選手に変貌。
パスと仕掛けのバランス、オフザボールの動き、守備への貢献度——すべてがトップリーグで通用するレベルへと引き上がりました。

レアル・ソシエダでの躍動が示す「適応力」

久保建英がレアル・ソシエダで主力に定着してからは、攻撃の中心として数字も伴う活躍を見せています。
特に注目すべきは、1試合あたりの「キーパス数」「タッチ数」「前進距離」のいずれもがチームトップクラスである点。

技術が高いだけでは、ラ・リーガでは生き残れません。
久保が評価されているのは、スペースの使い方と、タスク遂行能力の高さです。
監督から「戦術遂行度の高いウイング」として信頼されているからこそ、今の立場があるのです。

「日本代表の10番」としての進化

久保建英は、いまや日本代表の攻撃陣におけるキーマンの一人です。
パリ五輪世代を牽引し、W杯でもゴールに絡む存在として期待される彼には、「決定的な違いを生み出せる選手」という役割が求められています。

その中でも特に評価したいのは、プレッシングの起点としての守備力と、前線での“間”を作る技術
ボールがないところでもゲームに関与し、味方を活かす「司令塔的なアタッカー」へと進化しているのです。

若手に伝えたい「久保建英の強さ」

久保のように、早くから注目されても、海外で地道に成長し続ける選手は稀です。
スターでありながら、目立とうとはせず、ただ「サッカーを深く理解し、的確にプレーする」ことに徹している。

若い世代が彼から学ぶべきは、単にテクニックではなく、「適応する力」「試合を読む力」「リスク管理の知性」です。

10番の価値を、静かに更新する存在

久保建英のプレーは、派手なゴールやスキル集だけでは語れません。
見ている人が気づかないような場面で、流れを止めず、攻撃のリズムを整え、守備への切り替えを支える

「自分の持ち味」だけに固執せず、変化し続けること。
それこそが、久保建英という選手の最大の武器であり、次世代のサッカー少年にとって最高の指針なのです。

まとめ

世界に揉まれ、磨かれながら、自分の色を変えずに進化し続ける久保建英。彼の姿は、“変化できる才能こそが世界で生き残る”という事実を証明しています。

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