2013年6月16日(日) FIFAコンフェデレーションズカップ2013 ブラジル大会 開幕戦(グループリーグ第一節)
ブラジル代表 vs 日本代表 の解説です。
試合内容はどうだった?失点の原因を解説します。
キックオフは日本時間04:00でした。
会場はブラジル、エスタジオ・ナショナルです。
注目の日本代表スターティングメンバー
GK 川島永嗣
DF 内田篤人 吉田麻也 今野泰幸 長友佑都
MF 遠藤保仁 長谷部誠
FW 清武弘嗣 本田圭佑 香川真司
岡崎慎司
予想ではオーストラリア戦と同様のメンバーで来るかと思っていましたが、FW前田遼一選手とMF清武弘嗣選手を入れ替えたスターティングメンバーでした。
それにより岡崎選手と本田選手が1トップもしくは2トップの位置に入るような形の4-2-3-1でした。
後ろはいつも通り、中盤は左に香川、右に乾、トップ下に本田を基本として流動的に動いていました。
ブラジル代表は4-3-3のようなフォーメーションでサイドから揺さぶってきました。
時間系列に沿ってブラジル戦を振り返ってみましょう。
7万人のホームの声援を味方に最初からアクセル全開で攻め込むブラジル代表。
ドーム状のスタジアムでの7万人の歌うブラジル国歌はテレビ越しでさえ鳥肌ものでしたね。
立ち上がりからお互いに落ち着いた状態で入りました。
むやみに長いボールを蹴らず繋ぐ両チーム。ブラジルは攻めも守りも立ち上がりから厳しくきました。
試合はホイッスルが鳴り、すぐに動きます。
前半3分
左サイドからアーリークロスをマルセロがPA手前に上げ⇒フレッジが胸で落とし⇒ネイマールのダイレクトボーレーでゴールを決められました。
原因は?
得点に絡んだブラジルの3選手のプレーの質は完璧でした、がそれを全てフリーの状態でやらせてしまったことが問題です。
まず、マルセロのアーリークロス。これにしっかりプレスに行かなかった「本田圭佑選手・清武弘嗣選手」が原因です。
ただ見ているだけでなくちゃんとプレスにどちらかが行かなくてはいけない場面でした。
清武選手が対峙していますが、縦も切りたい場面だったので、本田選手がもう少し中に絞ってアーリークロスの選択肢を消したかったですね。
次にフレッジ選手にフリーで落とされたのと、ネイマール選手にフリーでシュートを打たせたのは、
「長友・今野・吉田選手」のポジショニングの問題です。とくにクロスが上がった後の吉田選手のポジション。
マルセロ選手が後ろに下がった為中盤の遠藤選手や香川選手が少しポジションを上げたところ、中盤と最終ライン(DF)との間にスペースが生まれ、フリーで胸で落とされ、フリーでネイマール選手に打たせてしまいました。
もちろんマルセロ選手が下がった時点で最終ラインも上げたのですが、アーリークロスを上げらる前にDFラインは下がるのでそこにスペースが生じました。
あのネイマール選手のポジションに遠藤選手が戻れというのは厳しいので、(2010の阿部選手のようなアンカーなら別ですが)
フレッジ選手が落とす前にネイマールのマークについてた吉田選手が自分のポジションに戻りスペースを埋めるのではなく、あのままネイマール選手のマークについておくべきでした。
吉田選手の動きはもちろんCBとして当然の動きですし、前に出てネイマールに付くとスペースを使われてしまいますが、まずねーマールのシュートを消さなければいけないので、前に出るしかなかったですね。
内田選手が絞れていてカバーには入れれば吉田選手もそのまま前に出れたんですが、その前の流れ的に難しいかと。
そもそもで言えば、この一連のピンチは吉田選手のイージーなクリアミスからです。プレミアでプレーしてる選手としては残念です。
前半4分
ピンチの後にはチャンス有り。直接FKを良い位置で得ます。
本田選手が落ちるシュートからピッチのスリッピーな状態を活かしGKの手前でバウンドさせるシュートを放ちましたが、GKジュリオセザールにしっかり弾かれます。
個人の能力が高いのでショートカウンターで十分に決め切る力があるブラジル代表。
吉田・今野選手の的確な対応でしのぎます。
前半8分
前半で一番良い形ではないでしょうか。カウンターで、
中盤で囲んで本田選手がボールを奪いヒールパス⇒香川選手がボールを運び⇒右サイドの清武にボールを渡しクロス⇒本田選手がゴール前に走りこみシュート
スペースがある状態で香川選手は活きますね。
ただ最終的に香川選手と本田選手がかぶってしまったので、もっと有効に二人がポジションには入れればもっと決定的なチャンスになったでしょう。
できれば枠にもっていって欲しかったですね。
ブラジルは基本的にサイド攻撃を仕掛けてきていたので、『内田 vs ネイマール、長友 vs フッキ』みたいになっていましたね。
インテルとシャルケというビッククラブで試合に出てる両選手なので、十分戦えていたと思います。
前半18分
遠藤選手のキープから本田選手へ真ん中で当てるパス⇒本田選手が前を向いて左足でシュートを打つように仕掛ける⇒つられた相手DFの逆をつき右に切り込み右足でシュート⇒GKが弾くもゴール成らず。
前半31分
左サイドから中へ切り込んで右足でシュート。
その前に同じ形でパスを出し岡崎がオフサイドになっていた。
前半42分
ビルドアップ中に内田篤人選手がマルセロ選手の急所に強いパスをぶち込む⇒カウンター⇒ 3対2 ⇒ ネイマール選手のパスかたフレッジ選手がPA内で強烈なシュート⇒GK川島選手がスーパーセーブ
うっちー・・・・苦笑
前半45分
ショートカウンターからネイマールに抜けだされた所を長谷部選手があえてひっかけイエローカード。
これはもうロスタイムに入るところで失点は許されない場面でしたし、相手も前線にそろっていたのでファウルでも止めておかなければいけない場面だったと思います。
さすが長谷部選手。まあファウルをしないで止めれるように、一発でネイマール選手に置いていかれなければベストなんですが・・・
前半総括
前田選手ではなく清武選手をスタメンに入れて、少しでもボール保持率を高めたいといのがザッケローニ監督の狙いだったのではないでしょうか。ボール保持率を高めて少しでも0-0の時間を長くしたかったんだと思います。
しかし、前半早々の3分の失点でそのゲームプランが崩れましたね。
ブラジル代表は個人の力がありながらも、いくべき場面とやり直す場面の判断が出来ていました。
それはボールを失わない自信からくる余裕があるからです。
ブラジル代表は全員が2人にプレスをかけられても失わないで抜け出すか、失わずやり直すことが出来る。
しかし、
日本代表は2人にプレスかけられるとボールを奪われる。
この違いがチームとして行く場面とやり直す場面を使い分けられなくしていました。
選手交代は両チームともありませんでした。
後半2分
ネイマールが右サイドから中へ切り込みフッキに一度当て、フッキが左サイドに張ってるダニエウ・アウヴェスへパス ⇒ ダニエウ・アウヴェスが最終ライン手前に低いクロス ⇒ パウリーニョが下がりながらトラップから素早くシュート⇒ゴーーール!!!
またもや速い時間帯の一番失点してはいけない時に失点してしまいました。
原因は?
ブラジルのここで点を取るっていう時の人数のかけ方に対応出来なかったことです。
この場面ではPA内に5人ものブラジル代表の選手が入っていました。
対して守備の日本側も5人。
5対5の同数を作られていました。
かつ日本はマンツーマンでマークにつかず、ゾーンのような守り方になってしまいました。
5対5の同数なので、マンマークでつかないとそりゃフリーで打たれて決められますよ・・・
少し下がってワントラップして、シュートなので、マークにつけていればめちゃくちゃトラップからシュートまで速かったですが対応出来ていたでしょう。
マークに付くべきだったのは・・・「吉田麻也選手」ですかねえ・・・
難しいところですが。
もしくは数的同数を察知してPA前のスペースをケアしていた清武選手もPA内に戻り、かつ本田選手がPA前のスペースに戻れていたらベストでした。
またもやピンチの後にはチャンスが来ます。活かせませんが。
後半3分
中盤で長谷部選手から右サイドの清武選手にパス ⇒ 内田が猛烈オーバーラップでおとりになる ⇒ 清武選手がGKとDFラインの間に低く速い良いクロスを上げる ⇒ 岡崎選手すべりこむ ⇒ 枠外。
2点のビハインドを負ったため点を取りに行きたい日本代表。
後半6分
MF清武弘嗣選手に変えてFW前田遼一選手を投入。
4-2ー3-1のポジションに固定。前田選手が張る形に変え、岡崎選手が右サイドに入り、アジア最終予選を戦ってきたいつもの形に戻しました。
後半8分
うっちー、ネイマールを削る。笑
後半10分
吉田⇒香川⇒前田ロングシュートとシンプルにシュートまで行けたシーン。GK正面でしたがシュートまでシンプルに行ける形をまず作ることが大事です。
後半24分
香川が中央で直接FKを獲得します。
本田選手が前半から再三速いリスタートを望むもなぜか審判に笛でスタートと決められる。
ずっと抗議していましたね。
本田選手がブレ玉で狙うも壁に当たる ⇒ 本田選手粘ってこぼれ玉を狙う ⇒ こぼれ玉を前田選手が左足で強烈なシュート⇒ しかしコースが甘く、GKジュリオセザールがキャッチ
後半28分
今野選手の素晴らしいボールダッシュからの相手交わしそしてしっかり繋ぐというプレー ⇒ 長友選手仕掛けてクロス ⇒ 岡崎選手競り合いながらもヘディングシュートが枠外・・・
長友選手からの良いクロスだっただけに枠には入れて欲しかったですね。
こういう一流のDFと競り合いながらもシュートを決めれる力が岡崎選手に欲しいです。
後半31分
MF遠藤選手に変えてMF細貝萌選手に交代。
そのまま同ポジションに入ります。
後半38分
ラストチャンスが訪れます。最後に一矢報いたい日本はプレスをかけボールを奪い本田選手のクロスから前田選手が折り返しますがミスでGKにキャッチされてしまいます。
しっかり逆サイドに折り返せてたら、3人日本の選手が走りこんでいたのでビッグチャンスになっていました。
チャンスを活かしきれないいと勝ちようがないですね。
後半43分
MF本田圭佑選手に変えてMF乾選手を投入。
運動量が落ちていたので、もう少し早い時間に最後の交代枠を使うべきだったと思います。
ロスタイムは3分。
最後の最後まで完敗です。とどめを刺されます。
後半48分
香川が攻めきれず、カウンターを受けます。
オスカルのドリブルを内田選手が対応 ⇒ 変わって入ったジョーへパス ⇒ ジョーのマークに付いていた吉田選手は完全においていかれ失点。
原因は?
最後に集中力が切れましたね。前田選手も任せず最後まで追うべきでしたね。
内田選手の対応は悪くはなかったですが、吉田選手は一瞬の迷いを見抜かれマークを外されてしまいました。
0-3。完敗でした。
もう次に切り替えるしかない敗戦ですね。
次のイタリア戦はチャレンジして欲しい。
それだけです。
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